こんにちは、キャッシーです
今回は、大腸カメラについてお話しします!
「大腸カメラで何を見るのか?」「具体的な流れは?」「大腸カメラ後の注意事項は?」「大腸カメラで起こる偶発症は何があるのか?」の疑問が少しでも解消できたら嬉しいです!
[このページでわかること]
- 大腸カメラとは、どんな検査なのか
- 大腸カメラを受ける対象の症状・検査目的
- 大腸カメラを受けてはいけない状態
- 大腸カメラ前日〜当日の流れ・検査の注意点
- 前処置について
- 大腸カメラの実際
- 検査終了後の注意点
- 偶発症について
大腸カメラとは、どんな検査なのか?
大腸カメラは、正式名称を下部消化管内視鏡検査と言います
ファイバースコープを肛門から回腸末端まで挿入後、肛門側へ抜きながら大腸の粘膜を観察していく検査です
さまざまな消化管疾患(ポリープ・癌・潰瘍)の診断をおこなう検査です
検査時間は、30分程度ですが、処置(ポリープ切除・生検)があれば時間は長くなります
大腸カメラを受ける対象の症状・検査目的
- 便通異常(下痢が続く・便が細い)
- 体重減少
- 便潜血陽性
- 腫瘍マーカー上昇
- 貧血
大腸カメラを受けてはいけない状態
- 患者に下部消化管検査の同意をえられない場合
- 消化管穿孔
- 腹膜刺激症状がある場合
- 中毒性巨大結腸症(大腸が腫れ、毒素やガスが溜まって膨らんでしまう状態)
- 意識障害・重篤な全身状態の場合
大腸カメラ前日〜当日の流れ・検査の注意点
『前日』
- 前日ま21時までに食事をすませます(消化の良い食事にしてもらいます)
- 就寝前に前日下剤内服してもらいます(ピコスルファートナトリウム等)
- 水分はしっかりとってもらいます
- 常用薬は普段通り内服してもらいます
- アルコール・喫煙は控えてもらいます
『当日』
- 当日は朝から絶食してもらいます
- 水分は摂取してもらいます(水・お茶等)
- 腸管洗浄液を内服し、大腸内をきれいにしてもらいます
- 下剤は便を強制的に出すため、腸蠕動亢進により軽い腹痛を感じる場合がありますが、冷感や嘔気・嘔吐・強い腹痛の場合は「腸管穿孔」の可能性があるため内服は中止しもらいます
- 当日は医師の指示された中止薬以外は内服してきてもらいます(糖尿病薬・抗凝固薬など)
- お薬手帳を当日病院へ持ってきてもらいます
- 自宅で腸管洗浄液を内服してもらう場合は、来院時に便性状を確認します(色は透明・固形ではなくカスもない状態)
大腸カメラの検査とケア
- 内視鏡室へ入室
- 本人確認 同意書・問診実施 貴金属外してもらいます
- 氏名・生年月日・アレルギー・既往歴確認
- 検査着え着替えてもらいます(検査着のパンツはお尻側に穴があいています)
- 検査ベッドへ案内します
- モニター装着します
- 鎮痛剤使用するため、呼吸状態・循環動態異常があればすぐ対応できるように装着します
- 鎮痛剤使用のためルート確保
- 追加薬剤(鎮痛剤・鎮静剤)拮抗薬投与のために準備しておく
- 体位固定(左側臥位)をおこなう
- 両足をお腹の方へ抱え込むようにしてもらいます
- 医師により鎮静剤・鎮痛剤を血管より注入
- 鎮静薬・鎮痛薬投与後、バイタル変動がある可能性があるため、患者の状態・モニターは観察しておく
- ファイバースコープ挿入
- 潤滑ゼリーを肛門に塗布しファイバーを挿入します
- 肛門挿入時、苦痛で体動が出現する可能性があります、検査ベッドが高くなっているため、体動による転倒防止のため患者のすぐそばにいるようにします
- 腸観察
- 肛門・直腸・S状結腸・下行結腸・横行結腸・上行結腸・回盲部・回腸末端を観察します
- ファイバースコープをスムーズに挿入するために、腹部圧迫や体位変換を検査中におこなうことがあります
- 医師より体位変換するよう指示があれば、転落しないよう、ファイバースコープが抜けないように体制を変えます(仰臥位・右側臥位・左側臥位・腹臥位と体位変換をおこなう必要あり)
- 仰臥位の時は、右足を左足の上に組んでもらいます(医師のファイバースコープの操作しやすいようにスペースを作るため)
- 鎮静が効いている場合は、仰臥位体位保持のために、滑り止めシートを左足の下に敷く・クッションに足を乗せるなどで対応します
- ファイバースコープを苦痛なく回腸末端まで挿入するために、医師から指示があれば用手圧迫を行います
- ポリープ切除・生検などの時は処置介助をおこないます
- 検査終了 ファイバースコープ抜去
- 検査終了を伝え、お尻のゼリーを拭います
- 拮抗薬投与
- 鎮静剤・鎮痛薬による効果を拮抗する薬を投与します
- リカバリー室へ移動
- 鎮痛剤の影響のため30分〜1時間程度休憩します
- 休憩後、トレイに行ってもらい下血がないことを確認してもらいます
- 検査後・退出時にバイタル測定チェック帰宅できる状態か確認します
- 帰宅
- 更衣してもらいます
- 検査後の注意事項伝えます
- 鎮静剤・鎮痙薬を使用した場合は、運転(車・自転車・バイク)が24時間できないことを説明します
- ポリープを切除した場合は、1週間程度は出血リスクが高いため、激しい運動・刺激物を食べる・アルコール摂取・入浴は避けるよう伝えます
- 抗凝固薬を休薬している場合は、医師に確認して再開日を伝えます
- 帰宅
検査終了後の注意点
- 鎮静剤・鎮痙薬を使用した場合は、運転(車・自転車・バイク)が24時間できないことを説明します
- 鎮静薬を使用した場合、拮抗薬は投与するが、半減期の関係で鎮静薬の効果がぶり返すことがあるので転倒に注意してもらうように説明します
- ポリープを切除した場合は、1週間程度は出血リスクが高いため、激しい運動・刺激物を食べる・アルコール摂取・入浴は避けるよう伝えます
- 抗凝固薬を休薬している場合は、医師に確認して再開日を伝えます
- ポリープ切除などで色素をまいた時には、便器に色がついた便汁が出る可能性があることを伝えます
キャッシー
高齢者の方だと、転倒のリスクがあるため家族が付き添いで来てもらうといいですね
偶発症について
- 前投与によるもの
- 鎮痛薬・鎮静薬・鎮痙薬による、アレルギー症状が起きる場合があります
- 内視鏡検査によるもの
- 検査に伴う偶発症は、出血・消化管穿孔してします可能性があります
- 前処置によるもの
- 腸管洗浄液による偶発症として、腸管穿孔・腸管閉塞があります
- 主な原因は、大腸がんなどによる、高度狭窄・高度便秘があります
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