内視鏡検査の事前問診の活かし方!

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こんにちは、キャッシーです!

確かな問診が、内視鏡検査を安全におこなうために欠かせません

「何でこの項目確認するの?」「この情報をどう活用するの?」とただ漫然に、問診表に沿って確認しているだけだと勿体無いです!

鎮静剤・鎮痙剤・麻酔薬の使用禁忌や抗凝固薬を把握した上で、「この確認は、この合併症回避のために聞いている!」「この既往がある人にはこの薬は禁忌だな」と考えながら問診をすすめると、知識が深まり合併症予防につながります

問診を確実におこなうことで、内視鏡検査・治療の合併症を防ぐことができます

このページでわかること

  • 問診の確認項目
  • 確認するポイント・根拠
    • 胃カメラ編
    • 大腸カメラ編

問診の内容・ポイント

既往歴の有無

既往歴について確認します

主に、高血圧・心臓病・糖尿病・緑内障・肝機能障害・前立腺肥大・甲状腺疾患・褐色細胞腫・重症筋無力症について確認します

→「高血圧がある場合、「内服治療中なのか、指摘されているだけなのか」内服薬がある場合は、「今朝分は内服してきたのか」を確認します

鎮静剤投与すると、血圧低下してしまうため検査前に血圧測定し鎮静剤が使える状態なのか確認します

→「心疾患」がある場合、ブスコパン使用により心拍上昇・動機・不整脈・などを引き起こす可能性あり、心疾患が増悪してしまうため使用は禁忌必要です

→不整脈なら、「治療したのか、治療内容はなにか」「内服治療なのか」を確認します

冠動脈ステント挿入なら、「いつ治療したのか」「どこの病院で治療したのか」を確認します

ペースメーカー挿入しているのなら、ペースメーカー手帳の預かり「モード確認」「どこの病院で治療したのか」「いつ挿入したのか」の確認が必要です

ペースメーカー埋め込まれている場合には、内視鏡的粘膜切除術EMR内視鏡的粘膜下層剥離術ESD・下血処置などには注意が必要です(高周波装置使用により、電気的刺激の影響を受けペースメーカが停止する可能性があるため)

高周波装置使用による処置の場合は、ペースメーカの設定を変える必要もあるため、院内に循環器医・ME・業者立ち合いで、処置することが望ましいです

→「糖尿病」である場合、「内服治療中なのか・食事療法だけなのか」「薬は何を内服しているのか」を確認が必要です

糖尿病が指摘されいていると、グルカゴン使用による、血糖コントロールに影響を及ぼす可能性があり血糖コントロール不良患者は血糖変動(高血糖・低血糖)の観察が十分に必要です

グルカゴンには、アナフィラキシーショックやインスリン分泌促進作用もあるため、2時的な低血糖症状が起こる可能性があります

グルカゴン使用する場合は、低血糖症状がないか、ある場合にはブドウ糖などの投与を速やかにできるように準備が必要です

→「緑内障」がある場合、ブスコパン使用により眼圧上昇の副作用があり症状を悪化させる可能性があり、使用禁忌です

「眼圧が高いと言われたことはありますか」とわかりやすい言葉で聞いてみると理解されやすいです

→「肝機能障害(肝硬変)」がある場合、肝臓の糖放出能が低下している場合において、グルカゴンのインスリン分泌促進促進作用により低血糖を起こす可能性があるため十分な観察が必要である

→「前立腺肥大」がある場合、ブスコパン使用により、膀胱平滑筋弛緩・膀胱活躍筋緊張により尿が出にくくなる恐れがあるため、使用禁忌です

「尿が出にくくないですか」とわかりやすい言葉で聞いてみると理解されやすいです

→「甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症)」がある場合、ブスコパン使用により、心拍が上昇し症状を悪化させる可能性があり使用には注意が必要です

→「褐色細胞腫がある場合、グルカゴンの使用によりカテコールアミンの浮遊を刺激して、急激な血圧上昇を招くため使用禁忌です

→「重症筋無力症がある場合、ミダゾラム使用により症状が悪化するため使用禁忌です

検査歴の有無

「内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)は経験あるのか?」の確認をします

  • 初回の患者は、検査がつらい経験にならないように苦痛を除去するよう対応します(今後、再度検査を受ける可能性があるため)
  • 検査経験者は、前回の検査は「苦痛があったか?」、「楽な検査だったか?」なぜそのように感じたかを確認していきます(反射が強かったら、咽頭麻酔の強化・鎮痛剤の効きが浅かったら投与薬の検討)

内服歴の有無

  • ベンゾジアゼピン系長期内服しているてんかん患者の場合、フルマゼニル投与はすると痙攣発生するため、使用禁忌です
  • 抗凝固薬の内服有無の確認します
    • 多剤内服だと出血しやすく、止血しにくく処置ができない場合もあるため確認すします
    • 休薬しているのか、内服中なのか確認します
    • 抗凝固薬は患者が認識してない場合があるため、「お薬手帳」で確認しましょう

アレルギーの有無

  • 歯医者麻酔のアレルギーを確認をします
    • アレルギーがある場合、咽頭麻酔のリドカイン使用できない可能性があるため確認します

・造影剤のアレルギーを確認をします

  • ヨード(ルゴール)使用する場合があるため確認が必要です
  • ハッカ(ミント)アレルギーを確認をします
    • 鎮痙剤(ブスコパン・グルカゴン)使用禁忌患者には、ミンクリアを使用し胃蠕動運動を抑制のために使われています
    • ミンクリアの主成分は、Lーメントール製剤なので過敏症のある患者には使用できません
    • Lーメントールとは、シソ科のニホンハッカから得られる成分です

鎮静薬の有無

検査中に、鎮静剤を使用の有無確認をします

  • 使用する場合は、鎮静薬投与後24時間は運転(車・自転車・バイク)や精神的緊張が必要な仕事をしてはいけないと説明が必要です

病院までの来院方法

病院までの来院方法の確認をします

  • 鎮静剤使用する場合は、車・自転車・バイクの運転が24時間使用できないため、事前に確認が必要です

歯の状態

  • 検査前には、動揺歯の確認をします
    • 「グラグラしている歯はありませんか?」と確認しましょう
    • 動揺歯がある場合は、歯が検査中に抜けてしまう可能性があることを伝えておきましょう
    • マウスピースにカバーをつけるなどの工夫をしましょう
    • 歯の状態を検査技師や内視鏡施行医に情報共有しましょう

貴金属・貼付薬の有無

  • 補聴器の有無を確認をします
    • 高周波装置による電流により干渉を受ける可能性があります
    • 問診が終われば、外してもらうようにしましょう
  • 貴金属・貼付薬(湿布・貼り薬等)があると高周波装置使用により火傷する可能性があります
    • 検査着へ着替え際に外してもらいましょう

胃カメラ

  • 食事摂取の有無を確認しましょう
    • 検査前に食事摂取していると、胃の残渣物が多く胃内の観察がきません
    • 誤嚥してしまうリスクがあります
    • 食事を摂取してきてしまったら、胃カメラは延期にしましょう
  • ピロリ菌の有無を確認しましょう 
    • 今までに、ピロリ菌を指摘されているかを確認します
    • 指摘されていたら、除菌してあるか確認しましょう(除菌の有無)
    • 除菌は成功したか・不成功だったか確認しましょう(除菌後の判定)
    • 内服薬PPI(プロトンポンプ阻害薬)内服しているか確認しましょう
      • PPIを内服している場合で、ピロリ菌が指摘されていない場合はピロリ菌の検査方法が変わるため確認しておく必要があります(ピロリ菌抗体検査だとPPIの影響を受けないため)

大腸カメラ

  • 開腹歴の有無の確認をします 
    • 開腹歴がある場合、他の臓器どうしが癒着しているため大腸カメラに苦痛を伴う可能性があります
    • 事前に情報を内視鏡施行医へ伝えておくと鎮静剤・鎮痛剤の種類・量を検討できます
  • ポリープ切除の希望有無を確認します
    • ポリープが大きい場合、出血のリスクが高くなるため入院する可能性や、処置後の注意点について説明します

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